よう実の中でも人気の高いキャラ『坂柳有栖』。
綾小路のホワイトルーム時代まで知っている、頭がよく隙のないAクラスリーダーです。
ところがそんな坂柳は2年の最後で退学します。
初めての主要キャラの退学。坂柳の身にいったい何が起こったのか?
この記事ではネタバレを含んで坂柳退学の全貌をまとめていきます。
退学のきっかけは龍園との「約束」

退学のきっかけになるのは、2年生編8月の無人島試験。
その最中に結ばれた、龍園との『約束』でした。
全学年参加の無人島試験で2年のリーダーたちは協力関係を結び、その中で坂柳の指示に従った龍園。
これが勝利を捨てての協力だったため、(報酬の金も別途貰った上で)龍園は坂柳に『約束』を取り付けました。
それが「学年末試験で勝負し、負けた方が自主退学する」というもの。
坂柳は一度退学を無効にできる『プロテクトポイント』を所持していますが、それを無視しての『勝負の約束』でした。

流石にプロテクトポイント分、龍園はプライベートポイントを支払うそうですが…
そしてこの「約束」は、学年末試験前に担任の教師(坂上先生・真嶋先生)も巻き込んでの「契約」に。
「引き分けでもくじ引きで白黒つけよう」と引き返せないものにして、両者は学年末試験に挑みます。
学年末試験の顛末


そして運命の『学年末試験』。
両方が満場一致試験(2年生編5巻)の時点で希望していたこともあり、坂柳クラスVS龍園クラスの一騎打ちとなりました。



坂柳は直前の試験で側近・神室を失い、もっと人と向き合うことを選択してのこの日でした。
試験の内容は、簡単に言えば『人狼ゲームをしている人たちの役職を、代表者たちが見抜く』…というもの。
代表者の坂柳や龍園は、観察眼やクラスメイト達への理解度が試されます。
またこの試験は、当日に試験内容が発表。
事前に策が打てないものとなりました。
試験について詳しく:よう実2年生編12巻【ネタバレ感想考察】龍園・坂柳どっちが退学?
負けを認めた龍園


「この勝負……俺の負けだ」
自らのライフが無くなったら負け。
龍園はライフを一つ残したところで、自分の実力が坂柳に及ばないことを認めます。
珍しく潔い敗北宣言。
決められたルールの中で戦い、明確に差を感じたからこその宣言でした。
読み合いのゲームを実力で勝利したのは坂柳。
しかしこの結末に、綾小路が介入してきます。
綾小路からの「伝言」


勝敗が決まった二人。
しかし試験前、龍園は綾小路から『坂柳への伝言』を託されていました。
- この試験中に伝えないと意味のない伝言
- 「龍園が負けそうになったら伝えて欲しい」という条件付き
- 龍園が聞いた伝言内容は、「詳細は「橋本」に聞いてくれ」というもの
だいぶ特殊な事が分かりますが、つまりこれは、
「龍園が負けそうになった場合のみ坂柳に自分の考えを伝えたいから、自クラスから橋本を起用してほしい」という綾小路のお願い。
坂柳はこれを聞いて、好奇心から綾小路の「伝言」を聞くことにします。
綾小路の望みを聞き入れた坂柳


橋本を試験に起用し、一対一で対話を行った坂柳。
そこで見えてきたのは、「坂柳を裏切って龍園についた橋本の苦い過去(裏切られた過去)」ですが、これは別に試験中でなくてもよい話でした。
ならば綾小路は何を伝えたいのか?
坂柳は「龍園が負けそうなときに綾小路が介入してきた」ということに意味があると気づいてしまいます。
橋本から聞き、2人が退学を賭けた勝負をすると知っていた綾小路。
表向きどちらにも肩入れしませんでしたが、その実
「龍園に残留してほしい」という本音を持っている。
それを坂柳に婉曲に伝えてきたのです。



かなり残酷な仕打ちです…坂柳も半日寝込みました
綾小路とこの先の勝負を楽しみにしていた坂柳。しかし綾小路はそうではなく、龍園を望んでいる……。
坂柳は涙をのみ、背信者である橋本を、「背信者ではない」と言い切りました。
間違えるはずのない自滅。これは綾小路の希望を聞き入れた坂柳の決断でした。
綾小路への愛情と恋情


坂柳がここまで綾小路の気持ちを汲み取るのには、年季の入った理由があります。
- 子供時代、ホワイトルームで綾小路を見て「作られた天才(綾小路)より、生まれながらの天才である自分が上だと証明しなければ」と考えた
- 親に愛されずに育ったのを知っているからこそ「綾小路に人の温もりを教えてあげたい」という感情があった
- 加えて恋心も抱き、2年生編9.5巻では告白もしている
残念ながら綾小路は、(軽井沢と付き合っていることを抜きにしても)坂柳に恋愛的興味は無いようでしたが、
坂柳が敵の立ち位置でも味方になってくれる「愛情」は少なからず伝わっています。
また、綾小路から気持ちが返ってこないからといって、坂柳の気持ちが途絶えるわけではありません。
「恋心を弱さにせず、強さに変えてほしい」
そんな綾小路の考えを、坂柳は実行しようとしています。
坂柳退学の影響


坂柳退学は試験後即時というわけではなかったため、坂柳の持つプライベートポイントはクラスメイトに振り分けられたと考えられます。
しかし自主退学によるペナルティ300クラスポイントでAからCクラスまで落ちた元坂柳クラス。
何より「全ての指示を出していたリーダーがいなくなった」というのが問題でした。



ここにきて移籍した葛城が惜しい状況に…
しかし坂柳は、おそらくこの状況も予測していました。
坂柳退学の穴埋めは綾小路


綾小路は坂柳に「三年の末まで四つ巴のクラス間競争がしたい」という望みを体育祭編(2年生編6巻)で明かしていました。
「そのために堀北クラスを成長させた後、他クラスに移籍する」
綾小路が移籍先に予定していたのは下り調子だった一之瀬クラス。
ところが一之瀬が綾小路への恋心から思いもよらぬ変貌を遂げ、坂柳が自主退学した結果……
坂柳は、橋本の扱いを綾小路に託した事から考えても、綾小路が自分のクラスに移籍する未来を予想していたと思われます。



坂柳退学の悪影響は綾小路が穴埋めってことだね
坂柳の退学後は?


坂柳は退学後、高育から15分の自宅近くの高校に転入することが決まっています。



近い…
2年生編10巻で退学した神室にも会いに行くと言っており、悲観するべき事項は無しと言っても過言ではありません。
それどころか、高育の外からこれからも関与していくと仄めかす発言もちらほら。
ここでまとめていきます。
綾小路に弱点を作る


坂柳は龍園に「綾小路に弱点を作ってあげる」という言葉を残して去りました。
これは、坂柳の退学を望んだ綾小路への仕返し。
綾小路が「坂柳にしか分からない伝言」を残したように、坂柳も綾小路の思考をコントロールして何かしようとしているようですが……詳細は明かされていません。



確かに坂柳なら「綾小路ならこう考えてこう動く」と予想できる…のか?
しかし気になるのは「接触が絶たれた高育外から影響を与えられるのか?」ですが……
坂柳は理事長である父親に何か「厄介なお願い」をしています。そしてお願いの内容は綾小路には聞かれたくない様子。
つまり「娘に甘い理事長」に頼み、本来不可能な高育生徒への干渉を可能にしてしまった可能性があります。
【考察】退学後の坂柳の役目


さらにもう一つ。
「私の役目はこれで終わりではありませんよね?」
綾小路が龍園でなく坂柳の退学を望んだ理由には、「龍園のほうが伸びしろがある」以外にも理由がありました。
ハッキリとは明かされていませんが、坂柳が「坂柳理事長の娘」であることが関係しているようです。



退学したら父娘の連絡は自由になるもんね
綾小路としても「布石として考えている」だけで、ハッキリとした未来が見えているわけではありませんが……



例えば篤臣の動きを父から情報を得た有栖が、綾小路の助けに動いてくれるかもってこと…?
神室高育外でもまた使われるのでは?
まだまだ活躍はありそうです。
綾小路と『再会の約束』


坂柳に『借り』があった綾小路。
その清算に、綾小路は坂柳の希望を聞くことになりました。
坂柳が提示したのは『高育を去った後に再開すること』です。
今は望まれていなくとも、綾小路との勝負を諦めていない坂柳。
卒業後、綾小路がホワイトルームに閉じ込められることになれば難しい願いではありますが……
「信じることにします」
綾小路は、この坂柳の約束に希望を見出しています。
退学してからも活躍が見込まれる


- 坂柳は学年末試験で龍園との賭けに敗れ自主退学した
- 綾小路の意向を受け入れた結果だった
- 退学後も高育の近くにおり、事を起こすと考えられる
- 綾小路とは卒業後に会う約束をしている



坂柳退学と聞くとビックリするけど、あまり悲観することでもなかったね!あと1年だし
むしろ龍園のほうが落ち込んでいる有様です。確かに複雑だろうなぁと思います。
飽きさせない展開が続くよう実。まだ未読の人は是非お得なクーポンを使って読んでみてくださいね。
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